ちょっと脱線します。
クリスマスが近いので、クリスマスギフト用の広告をあちこちのウェブサイトで見かけるようになりました。
今時はどこの会社もブランドも、それぞれCI(コーポレート アイデンティティ)やBI(ブランド アイデンティティ)システム(計画)というものを持っていて、様々なメディアでロゴや色を統一して、「ブランド感」というものを表現(ブランディング)しています。
「ブランド」というものは、論理的で一貫したポリシーを、ブレずに継続して使用し続けることによって、徐々に受け手に認知され、浸透していくものです。
そのCI/BIのうち「色」というものが果たす役割はとても大きいです。
たとえばアクセサリーブランドとして有名なティファニーは、今では街角であのブルーの紙袋を見るだけで「ああ、ティファニーで買い物をしたのだな」ということが想起されます。
非常に特徴的で印象的な色です。とてもエモーショナルだなあ、と思います。
このティファニーブルーは「こまどり(こまつぐみ)」の卵の色をモチーフにしているらしいです。
こんな鮮やかな鳥の卵があるの?と検索してみたところ、本当にまるでトルコ石のような鮮やかな色の卵で驚きました。
DDima [CC-BY-SA-1.0 (www.creativecommons.org/licenses/by-sa/1.0)], via Wikimedia Commons
この色は「ティファニー・ブルー」として色自体が商標登録されています。ちなみに16進数で表すと「#81D8D0」になるようです。
Tiffany Blue
なぜこまどりがBIカラーに使われたのかというと、このような経緯があったとのことです。
ブランドのシンボル、魅惑的な青にまつわるストーリー ティファニーブルーになったわけ
ヴィクトリア朝のイギリスでは、土地や資産を記録する重要な台帳の表紙に、こまどりの卵の青がよく使われていたといいます。この青は、大切なものを表す色だったのです。また古くから青は、真実や高潔さのシンボルでもありました。そこでブランド創設者のチャールズ・ルイス・ティファニーは、この青を自社製品に添えることを決意。「ティファニーの品々はどれも気高くあらねばならない」という彼の信念に、こまどりの卵の色はぴったりだったのです。
また、ブランドサイトの中では、ブランドの歴史についての様々な逸話が紹介されています。
The Tiffany Story
「ティファニーには、どんなにお金を出されても決して売らないものが1つある。…ただし顧客が商品を買うと無償で提供される。それは、ティファニーの名が冠された箱である。責任を持って製造された製品が中に納められていない限り、その箱をお店から持ち出してはならないという創設以来の厳しいルールが、貫かれているからなのだ。」
色ひとつとっても、こういうった逸話、物語を纏わせることによって、よりブランドのコンセプトに深みと厚みを持たせることになりますね。
色空間には限りがあり、メディアによって発色が違うため、一目でそのブランドを表す色というものを設定し、共有し、継続して使い続けるということは、実は非常に困難がつきものなのですが、一方でクリエイターにとっては、非常にやりがいのある仕事だと感じています。
エモーショナルなだけでなく、そこにしっかりとしたコンセプトと、継続するブランドというものがあることによって、成功しているデザインの一例としてあげてみました。


